◆総括
USは、入り口はFreeなので、 その後は自己責任でどうぞといったスタンス
EUは、ダウンロードの前に、 このゲームは結局いくら払わなければいけないかも全部明示せよと いったスタンス
(USはEUに比べて団体規制は強くないが民事訴訟が多いので、 そのリスクは考慮すべき)
◆欧米用FTP(無料ゲーム)モデルにおける法的問題点
- 子供による無断購入
- 子供向けの広告
- 欧州:子供を対象とする広告は、多くの国で違法
- 米国:一般的には問題となっていない(訴訟は多い)
- 子供からの情報収集
- 誤解を招くおそれのある広告
◆米国
- 米国規制の焦点
- 費用に関する明確な情報
- 連邦取引委員会(FTC - Federal Trade Commission)の指導
- 料金に関する「明確で目立つ」情報が必要
- 料金やその他の条件は、IAPの「購入」
ボタンなどのプレイヤーの決済直近に提示する必要がある - 携帯電話の小さい画面用には、簡略でわかりやすい情報公開が必要
- 数年前からリンクを貼るだけでは不十分になったらしい
- 子供から個人情報を収集するすることを禁止
- COPPA(Children's Online Privacy Protection)
- 13才以下の子供から個人情報を収集するには親の同意を得る必要
あり - 対象となるゲーム
- プレイヤーが13才未満であることが実際にわかっている場合のあ
らゆるゲーム - 子供向けゲーム
- いかなるユーザーからも情報を収集するには親の同意を得なければ
ならない - 子供を対象としていないが、
子供が興味を持つ可能性のあるゲーム(近年対象に加わった) - 情報を一切収集しない、
もしくは情報を収集する前に年齢を確認する(年齢ゲート) - 情報に関して
- クッキー、UDID、MACアドレスが含まれる
- 広告ネットワーク、
ゲーム内の他の第三者の活動に関しても責任は問われる - 個人情報
- 氏名
- 連絡先情報:email、実際の住所
- 写真
- 位置情報(地区名)
- COPPA対策アドバイス
- 個人情報保護方針(Privacy Policy)が必要
- 利用条件(Terms of Use)に子供は不許可と明記する(あまり効果はないらしい)
- 年齢を確認する際にフェイスブックやiTunesなどに頼らない
- 広告の活動を確認する(最終責任はアプリ出す側になるので)
- 米国進出向けアドバイス
- 米国向け利用条件と個人情報保護方針が必要
- ゲームが明らかに「子供向け」の場合、
親の同意を得る仕組みを用意しなければならない。 そうでない場合は、年齢ゲートが必要となる可能性がある - IAPには、
現実の通貨が必要であることがアプリストアの説明に明確に述べら れていることを確認する - IAPの内容は明瞭に説明されている必要がある
◆欧州
- 欧州規制の焦点
- 子供へのマーケティング
- 誤解を招くおそれのある広告
- EU指導(EU Directive)
- 消費者権利指導(Consumer Rights Directive)、2011年(2014年6月施行)
- 仮想アイテムや仮想通貨を返品する権利提供
- 14日間の返品期間
- 返品には、いかなる理由も不要
- ただし、ユーザーが同意する場合には返品を回避できる
- 「同意」が何かは明確に示されていないが、
おそらくチェックボックスまたは、 ユーザーが肯定したと判断できる動作 - プレットフォームの購入ページにゲームに関する詳細情報提供
- 費用や価格に関する具体的な情報提供
- パブリッシャーに関する具体的な情報提供
- プライバシー指導(Privacy Directive)、2009年
- 子供のオンラインゲームに関する英国のレポート、2013年
- 「ゲームに関連する費用についての情報は、
明確かつ正確で顕著なものであって、 消費者がそのゲームをプレイ、ダウンロード、 申し込みを開始する前、また購入することに同意する前に、 提供されるべきである」 - 「ゲームに関するすべての重要な情報は、
明確かつ正確で顕著なものであって、 消費者がそのゲームをプレイ、ダウンロード、 申し込みを開始する前、また購入することに同意する前に、 提供されるべきである」 - 「ビジネスに関する情報は、明確かつ正確で顕著なものであって、
消費者がそのゲームをプレイ、ダウンロード、 申し込みを開始する前、また購入することに同意する前に、 提供されるべきである」 - 「有料コンテンツのゲーム内プロモーションや、
他の製品またはサービスの販売促進の商業意図は、 ゲームプレイから明確に区別可能であるべきである」 - 欧州委員会会議、2014年2月
- 「無料」と広告されたゲームは、
実際に関連する費用について消費者に誤解させるべきではない - ゲームはゲーム内で子供にアイテムを購入することや、
大人に対して子供のためにアイテムを購入するよう説得することを 、直接的に推奨するべきではない - 消費者は購入のための支払い手続きについて十分に知らされるべき
であって、 消費者の明示的な同意なしにデフォルト設定で引き落としがされる べきではない - 消費者が質問や苦情がある場合に連絡できるよう、
ゲーム出版社は電子メールアドレスを提供する必要がある - 消費者団体による行動
- ヨーロッパで最も活発:VZBV(
Verbrauchenzentrale Bundesverband)ドイツ - パブリッシャーに対する訴訟の脅威
- VZBVのクレーム例
- ゲームは「無料」と広告されているが、
実際には長くプレイするには料金を払う必要がある - 法的事項は小さな携帯のスクリーンで読むには長すぎてよく見えな
い - ゲームパブリッシャーに関する必須の情報はゲーム内に表示されな
ければならない - 料金の支払いをせずにゲームを先に進めるには時間がかかり過ぎる
- ゲーム内のIAP広告に向けられたものである(
子供への直接的な説得は禁止) - プレイヤーはゲームについてツイートするのと引き換えに無料のア
イテムを受け取っていることを明示しなければならない( 子供向けに、ツイートを商品獲得のためにさせた場合、 それは他の子供を騙すことになりかねないため)
- 欧州進出向けアドバイス
- 欧州向け利用規約と個人情報保護方針が必要
- 返品権利放棄を含める(これは一度最初に確認すれば、
あとずっと有効ということではなく、 毎回商品毎に確認する必要があるらしい) - IAPには、
実際の通貨が必要であることがアプリストアの説明に明確に述べら れていることを確認 - IAPの内容は明瞭に説明されている必要がある
- IAP画面では「子供っぽい」言葉遣いを避ける(
子供向けと取られかねないため)
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